Our Topics有楽製菓、明治、ロッテのチョコレート3社が新宿駅でバレンタイン広告の競演

「ぶっち義理!!」義理チョコ需要にフォーカス

2019年2月4日、有楽製菓、明治、ロッテのチョコレートメーカー3社が東京メトロ新宿駅の大型ボードを使い、バレンタイン広告を同時にスタートさせた。
有楽製菓は「ぶっち義理!!」というメッセージでブラックサンダーを訴求。過去にも「一目で義理とわかるチョコ」とアピールしており、「義理チョコといえばブラックサンダー」という代名詞的イメージ付けは変わっていない。直前に、ベルギーの高級チョコレートを販売するゴディバ ジャパンが、公式Twitterで有楽製菓に「義理チョコといえばブラックサンダーさん!」と呼びかけたことがきっかけで、「本命チョコのゴディバ公認義理チョコ」と標榜、コラボレーションが成立し話題を呼んだ。あげる人ももらう人も楽しいと思う義理チョコの世界観を巧みにつくり出していると感じた。

チョコを贈って、おねだり。「#待つ潤」イベントに参加者殺到!

明治は、ミルクチョコレートの期間限定パッケージを訴求。実際の商品のパッケージ裏には「怪獣モノの映画、誰か一緒に行ってほしいなあ。」といったメッセージが50種類書かれており、チョコを贈って、おねだりすることを提案した。7日からはバレンタインまでのカウントダウン広告も加わり、「あと○日」と書かれた、イメージキャラクターの松本潤さんのポスターを日替わりで掲出。9日から11日までは、「#待つ潤」と題し、「おねだりしたい内容」のメッセージが書かれたパッケージのミルクチョコレートを、特設の松本さんのロッカーに入れると、会場限定のパッケージのミルクチョコレートがお返しとして貰えるイベントを実施した。各日300の数量限定で朝6時30分から整理券を配ったが、インターネット上の初日の書き込みによると「6:25にあっつーまに5列並び終。7時すぎには「待つ潤」整理券終了!」とのことで効果は絶大だったようだ。

「いろんな愛のカタチを」イメージキャラクターが総出演。

ロッテは、広瀬すずさん、竹内涼真さん、羽生結弦さんらロッテ各商品のイメージキャラクター7人が総出演で「愛のカタチは、義理と本命だけじゃない。」というメッセージを訴求。他2社とは違い特定のブランドの商品写真はなく「VALENTINE LOTTE」とイメージ広告を出した。広瀬さんの「アイツからのバレンタイン。ずるいよ、ドキドキしちゃったよ。」という「逆チョコ」、羽生選手の「いつも母さんがくれたチョコ、今年は、僕から贈ります。」という子から母への「親子チョコ」ほ、か「娘から」「息子へ」「自分へ」など、各人のメッセージを例に多彩なバレンタインのカタチを提案していた。現場では羽生選手のポスターを撮影する人も。インターネット上では、「芸能人に混じっても見劣りしない羽生さんマジすごい」「負けない華やかさ」のように羽生選手ファンからも注目が集まったようだ。

このように3社のバレンタインプロモーションは、OOHメディアだけ見ても各社で購入の動機付けのアプローチが違うことがわかった。

※このコラムは「宣伝会議」2019年5月号からの転載です。