Our Topics人気テレビCMの世界観をOOHに活かす、キャラクターを活用した体験型広告
人気CMのauキャラクターが笑顔の採点をしてくれた
KDDIは2018年3月5日から1週間、東京メトロ新宿駅で「au三太郎と笑おうストリート」とした楽しい体験価値共有型広告を行った。ずらり並んだ等身大以上のデジタルサイネージの前に立ち、カメラに笑顔を向けると、そこにテレビCMでお馴染みの松田翔太さん、桐谷健太さん、濱田岳さんらの三太郎はじめ、多くのauキャラクターが登場し笑顔の採点をしてくれるというものだった。
3のつく日は三太郎の日だが、3のつく3月は記念すべき月ということで会員限定の「au 三太郎ファン感謝デー」などのイベントを展開。その一環としてOOHメディアを活用した。「いっしょに笑おう」をテーマに、テレビCM「笑おう」扁の世界観を具現化したものだ。会場には誰もが聴いたことのある「聖者の行進」をアレンジした「yonige」の“笑おう”の楽曲が聴こえるフルバージョンのCM動画も流されていた。
採点された画像は、隣の広告スペースに設置された四角い額縁付きサイネージに映し出され、それを見て再び笑う姿が見られた。また別のスペースには、その日の参加者全ての笑顔が入れ替わり映し出されてあり、壁一面に笑顔の人たちで溢れていたのが印象的だった。めったに出なかったそうだが100スマイルを獲得すると「笑太郎」と認定され、「認定証」が授与された。
参加をためらう羞恥心を語りかける工夫で上手く解消
自宅の鏡の前ならともかく、公衆の面前で笑顔を作るには少々恥ずかしさが伴う。体験型OOH展開で参加率を下げる大きな心理的要素だ。ここでは三太郎をはじめauのCMキャラクター達が自分の画像の脇に現れ、「鬼スマイルっす!」「笑顔パッカーン!」「笑顔ハンパねえ!」「スマイルまいどあり~」「ピタッときてる!?」など、楽しく語りかけ盛り上げてくれるのは羞恥心を解消する上手い演出だろう。友達同士であればさらにやりやすいようで、和気あいあい実施しているグループも見られた。
インターネット上でも「意識する笑顔って難しいなW」「100スマイル出たし、まさかの鬼ちゃんとツーショ枠で嬉しかった(▽」三太郎に自分の子供の笑顔を入れて「四太郎」といった書き込みが見られたほか、「もうここで暮らしたい、何よりも、yonigeの“笑おう”が繰り返し流れてるのが素敵空間だった」といったCMソングへの反応も多く見られた。
人気CMの世界観をOOHで上手く活かした展開、参考にしてみてはいかがだろうか。
※このコラムは「宣伝会議」2018年7月号からの転載です。