デジタルソリューションリテールメディアについて徹底解説 おさえておくべきポイントを紹介

リテールメディアとは?

一般的にリテールメディアとは小売店が運営するECサイト上の各種オンライン広告や小売店の店舗に設置されたサイネージ広告などに見られる、「小売店が媒体社として提供している広告媒体」です。
小売店の「生活者」購買データや、アプリの利用ログ等行動データなど、小売が独自に収集・所有の「1stPartyデータ」を活用。精緻なターゲティングを行い、「購買につながりやすい」メディアとして注目を集めています。
リテールメディアは海外の小売業界ではすでに普及していて、日本では一部のスーパーマーケットやドラッグストアなどで利用され始めました。まだ普及一していないため、今後は日本でもリテールメディアの市場が成長していくと期待されています。

目次

  1. リテールメディアのメリット
  2. リテールメディアが注目される背景
  3. 現在は過渡期、リアル購買がまだ優勢である事実
  4. リテールメディアのキモは「購買データ」活用
  5. 購買データを活用した、確度の高いターゲティングイメージ
  6. 購買データを活用した広告プラットフォーム
  7. リテールメディアがマーケティングを高度化する

リテールメディアのメリット

メーカーやブランドなど広告主にとって、小売店が保有する1st Partyデータをマーケティング活用できる点が、大きなメリット。来店データや店内の顧客行動、購買活動などの一次データ利用で、より質の高いターゲティングが実現。広告効果の検証精度も高まり、PDCAを回して改善が容易に。結果購買に繋がりやすいマーケティングを実現できるメリットがあります。
結果、生活者、広告主、小売り3方ともメリットがあります。

リテールメディアが注目される背景

リテールメディアは海外の小売業界で幅広く浸透しており、2022年のアメリカの推定市場規模は約6兆円と見られている。一方で、日本の市場規模は約135億円と予測されています。
まだ過渡期であるものの、1st Partyデータを活用する価値やリテールDXの推進、購買行動の変化などにより、国内でもマーケティング活用する重要性が増しています。

その理由として

  • 個人情報保護の規制により、1st Partyデータ活用の重要性が向上

プライバシーや個人情報保護を目的に、3rd Party Cookieを規制する動きが影響。国内外の法律で3rd Party Cookieの規制や廃止が進みWeb広告のターゲティング精度が落ちる傾向にあります。
代替として、これからは小売店のプラットフォームで取得した1st Partyデータを広告配信に活用すると、メーカーは精度の高いパーソナライズができることが期待されます。

  • リテールDXの推進

AI活用による来店予測や店舗分析、デジタルサイネージの導入、オンラインとオフラインのデータ統合・活用など、すでにリテールDXを進めている実店舗であれば、蓄積された購買・行動データを使って消費者のニーズに合った広告配信ができるため、リテールメディアを活用しやすい環境がそろってきています。

現在は過渡期、まだリアル購買が優勢

とはいえ、コロナ禍によるECの台頭もありオンライン購買の流れが加速していますが、カテゴリーによってはまだまだリアル購買の方が圧倒的な母数があります。

※出典:経済産業省「2022年小売業販売を振り返る;コロナ禍からの回復状況と残る影響」、
令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)

現時点で、特に消費財などは実店舗で購入する顧客が多い点も、リテールメディアが必要とされる理由の一つです。SNS経由でプロモーションした商品が爆発的に売れるケースは増加していますが、消費財はまだまだ実店舗での購買が多く、オンライン購買はさほど伸びていないのも実情です。
マーケティング精度を考えると、オンラインだけでなくリアル購買までも意識するのが今のところ適切です。

様々なマーケティングの壁を解決するリテールメディアのキモは「購買データ」活用

より精度が高く、確かなマーケティングを行うため期待されるのが購買データの活用。
現在のマーケティング課題を乗り越えるソリューションになる可能性を秘めています。

  1. デモグラの壁
    多様性、価値観が異なる人たちを属性で括ることに限界。
  2. 行動ターゲティングの壁
    3rd Party Cookie規制に伴い、web上の行動ターゲティングにも限界。
  3. 効果測定の壁
    WEB上での行動は測定できるが、実購買の測定まではなかなか難しい。
    これら壁を超えると期待される購買データ活用には期待が大きいと想定されます。

接触時購買データを活用した、確度の高いターゲティングイメージ間の長さ

「実購買データ」ベースになるため、購入に繋がりやすいユーザーへのシナリオを描きやすいことが大きな特徴。再現性のあるマーケティング活用ができます。

購買データを活用した広告プラットフォーム

実店舗の購買データを活用した広告配信プラットフォームは複数存在しています。 各社の特徴と広告主の特性に合わせて最適なものを選定し、活用します。

リテールメディアがマーケティングを高度化する

リテールメディアをきっかけに、販促・広告が統合され、すべての関係者がパートナー化、マーケティングを高度化していく仕組みの実現が可能になります。
「一人一人のお客さまの嗜好を理解した上で、精度の高いアプローチを実現し、より良い顧客体験を通じて、継続的に購買していただく環境をつくり、メーカー・ブランドにとっての優良なお客さまをリテールと一緒に育成していくことが可能になるわけですいわばマーケティングの高度化が実現されるでしょう。
これまでの、デジタル上のKPIでPDCAを回す(リーチ・クリック・再生回数等)ことから、実購買データをベースにしたKGIでPDCAを回す(購買率・購買リフト等)へ進化。

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